JR東日本は2011年9月6日、山手線の車内でスマートフォン向けの
情報提供サービスを試行することを発表しました。
山手線車内にてスマートフォン向け情報提供サービスを試行します
~個々のお客さまへの情報提供サービスについて研究開発を進めています~
http://www.jreast.co.jp/press/2011/20110904.pdf
プレスリリースによると、このサービスは山手線の車内に用意される
専用の無線LANアクセスポイントにスマートフォンで接続すると、
そのスマートフォンのブラウザで電車の運行情報や沿線の情報などが
見られるようになるというもの。
10月4日から約1ヶ月間、まずは1編成だけでサービスを試行してみるそうです。
「自分のスマホで情報が見られるなんて便利!」と思った方、
確かにそれはそうだと思います。
でも、これと同じようなサービスがいま密かにiPhoneユーザーの反感を
買っていることをご存知でしょうか。
エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム株式会社(NTTBP)が
全国の空港・駅・ファストフード店などで展開している
「wifine」というサービスがあります。
http://wifine.jp/index.html
これはwifine専用の無線LANアクセスポイントにPCやスマートフォンなどで
接続すると、周辺の地図や情報・ニュースや天気などのコンテンツを
見ることができるというサービス。
サービス内容の基本は山手線トレインネットと同じですね。
試しに、手元のiPhoneで「wifine」を検索してみましょう。
わはははは。
検索フレーズとして「wifine うざい」がサジェスチョンされました。
そうです。
このwifineってやつは、一度接続してしまうとその後でなんともうざったいことに
なってしまうのです。
私の経験をお話ししましょう。
6月の宮崎旅行でのこと。
羽田に帰る飛行機を待っている間、宮崎空港のラウンジでiPhone4を
触っていたのですが、宮崎空港のラウンジは建物の内側にあって
窓が無いのでどうにも電波状態がよろしくない。
フリーのwifiがないかと探してみると、"wifine"というアクセスポイントが
セキュリティの設定無しで開放されていました。
(このときはまだwifineのいやらしさを知らなかったのです。)
これ幸いとつないでみると、ブラウザで表示されたのはwifineのtop画面。
別のサイトにはつなげません。
こりゃ使えん、とそのときはwifiの接続を切って終わりました。
その次の日。
電車の中でiPhoneを使っているとなんだか調子が悪い。
駅に着くたびにネットへの接続が切れてしまうのです。
Safariを使っているとサーバーが見つからないと言われ、
Twitterはリロードできず、メールの受信は全くできない。
ただ、駅を離れると元通りに使えるようになるのです。
これは何かがおかしい。
駅に何か原因があるはず、と考えて停車中にiPhoneをよく見てみると、
iPhoneが勝手に無線LANに接続されています。
アクセスポイントは……wifine。
そう、私のiPhoneは駅に着くと自動的にwifineに接続するようになっていたのです。
wifineのサービスエリアでわざわざ接続してこの画像を撮ってきました。
iPhoneは、一度接続したことのある無線LANアクセスポイントの圏内に入ると
自動的にそのアクセスポイントに接続するようになっています。
そして、iPhoneは3G回線(電話回線)と無線LANの両方に接続されていると
無線LANのほうを優先して使用する。
つまり私のiPhoneは、前の日にwifineのアクセスポイントにつなげたことにより、
wifineのサービスが行われているエリア(駅など)に入ると
勝手にwifineのアクセスポイントに接続してしまい、
wifineのサイト以外は見られない状態になっていたのでした。
iPhoneでWi-FiをOFFにすればこの現象は回避できますが、
自宅ではiPhoneをWi-Fiでネットにつないでおきたいので
いちいちON-OFFを切り替えるのは面倒くさい。
とはいえWi-FiをONにしておくと勝手にwifineにつながってしまう。
ああ、本当に鬱陶しい!
wifineのほうでもこの鬱陶しさに気付いたのか(またはクレームが殺到したのか)
公式サイトに自動接続を回避する手順が載っていました。
wifineの鬱陶しさを産んだのは、無線LAN回線とコンテンツとを紐付けて
サービスを提供しようという考え方です。
この考え方はおそらく山手線トレインネットでも同じ。
一度山手線トレインネットに接続してしまうと、山手線に乗るたびに
接続されることになりかねません。
鬱陶しいったらありゃしない。
まだサービスインしていませんので実際はどのようになるのか分かりませんが、
注意深く見守っていこうと思います。
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